何と 無銭で 日本一周のヒッチハイク
千葉の幕張メッセでのイベント出展を終えた 帰りのことです。
新東名高速 浜松サービスエリアに立ち寄りました。
建物入り口に [ 次の SA ] と書いた段ボールを掲げた
若い ヒッチハイカーが立っていました。
ちょっと気にはなりましたが、食事がしたかったので
無視したように 彼の前を通過して そのままフードコートへ
塩ラーメン・・・850円 「高くなったものだなぁー」と思いながら
たいらげて、30分ほどで外へ出ました。
先程の、ヒッチハイカー君は まだ立っていました。
一人で退屈だったので、
「次のSAは 岡崎なんだけど 岡崎SAまででいいかね」と 声をかけてみました。
「お願いします!!」と ヒッチハイカーくん
私 「最終的にどこへ行こうとしているんだね?」
彼 「無銭で、ヒッチハイクのみで 1年間で44都県を訪ねようと 正月明けに大阪の
家を出て 今なんです」
私 「なぜ 47都道府県でなく 44都県なの? それに今大阪へ帰る方向を
向いているじゃないの?」
彼 「大阪を出て関東を回って 東北方面に向かいたかったのですが、雪がひどく
危険だと思って 北へ向かわず方向転換しました」
「冬の間は雪の少ないところを回ろうとして 今ここなんです。」
「47都道府県のうち 大阪は自宅だから入れず、北海道と沖縄は
ヒッチハイクの車に乗せてもらってもフェリーの乗船代がかかるから
・・・何せ 無銭ですから」
私 「無銭? お金全く持ってないの? 携帯は?」
彼 「初めから 全く無銭で、ヒッチハイクをしています 携帯も持っていません」
私 「食事や寝るのはどうしてるの?」
彼 「場合によっては 3日間程食べもの無しのことがありますよ、そんなときは
このまま死ぬのかと思い・・・怖いです・・・・
寝るのはいろんなところにあるベンチや床マットの上です」
「サービスエリアの屋根の下にベンチがあると嬉しいです」
私 「いただきものの飴が少しと、コンビニで買って余ったおかずがあるから
岡崎であげるね」
彼 「ありがとうございます、今日初めての食料です!」
私 「岡崎SAの先は 高速道路が 東名・湾岸・東海環状と3方向に分かれるけど、
どちらへ?」
彼 「1年計画のまだ1ヶ月経過で 11か月あるので回る方向も 地図を見ながら
下道も含めてゆっくり考えます」
私 「こんな過酷なヒッチハイクを1年も続ける目的は何なのかね?」
彼 「まだまだ これからの方が長い私の人生、1年 人の経験したことがないことに
挑戦して、いろんな人にお話を伺って自分を変えたい・・
そして次の人生に生かしたいです」
本当に 無銭で ヒッチハイクのみで 日本一周は可能なのか?
1ヶ月すでに過酷な経験をして 私では計り知れない自信が身に着いたような話しぶりでした。
これは 無謀な行動? 勇気ある行動?
考えてしまいました。
大阪市浪速区 の 佐藤君 26歳
無事に目的を達せられ次の人生に生かされることを祈っています。
・・・今回の会話内容と、写真はご本人の了解の元 アップさせていただきました・・・