今だから言えること・第4弾
「おとうさん!ゆうべ、誰と、どこへ行っていたの?」
株式会社ルートを設立するまでは、こんな電話が、自宅からよく掛かりました。
株式会社ルートを設立したのは、創業から7年後の、昭和58年10月でした。
会社設立までは、すべてに個人(井上政彦)の名前が出てきました。
銀行・警察の古物営業許可・車の登録等々・・・
今は、くるまを買ってきたり、下取りをしたりすると、全車両(株) ルートの名義にしております。
個人営業の当時は、すべて、井上政彦名義にしており、住所は緑区の自宅でした。
車検、修理などでお貸しする代車もすべて、私、個人の名義になっていました。
駐車違反・放置車輌・スピード自動取り締まり等、すべて自宅へまず電話が掛かりました。
あの事件も、まず自宅へ掛かった静岡県警の電話からでした。
昭和57年12月26日だったと思います。
妻から、電話が掛かってきました。
「お父さん、ゆうべ誰と、どこへ行っていたの?」と言う電話でした。
「昨日、自分がどこでどんな仕事をしていようが、いらんこった!」と、思いはしたものの、何か疑われているな、と直感で分かりました。
電話の内容をよく聞くと・・・
愛知県との県境に近い国道1号線沿いのラブホテルを利用したカップルが、帰りにテレビを持ち帰った!
ナンバー照会をしたところ、井上政彦さんのくるまでした。というものでした。
「本人との連絡が取りたい」・・・と言うことで、びっくりした妻から私への電話となったのでした。
一生懸命働いていると信じていた夫が、どこかの女性とラブホテルへ・・・
事もあろうに、そのホテルから、テレビを盗んで逃げた!
警察から電話を受けた、妻がびっくりするのも当然です。
テレビを盗んだ車は、当社が代車としてお客さんに貸したものでした。
静岡県警にはお客さんの、名前と連絡先を教え、間も無く逮捕となりました。
お客さんの中にはひどい人もあります。
すべてのお客様が神様であって欲しいと願ってはいますが・・・思いどうりにはなりません。
お客様はよい店を選ばれます。
当社もよいお客様のために、「お客様を選ばなくては」と、思っています。
「ラブH・テレビ窃盗事件の犯人」に対し、私は厳しく対応しました。
このような人は必ず言います。
「お客に向かって、どういう言い方をするんだ!」・と・・
お客さんは何しても、店側はぺこぺこするものだとでも思っているのでしょう。
その後、例の犯人の顔を見た事は一度もありません。
「ラブH・テレビ窃盗事件」
今だから言えることでした。